2020年11月5日にオンラインで開催されたイベント「5GI-Live#5:5G×次世代ワークスタイル ~DXで加速するニューノーマルな働き方~」。本記事では、各セッションの概要をご紹介いたします。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、企業は急激に働き方の変革を求められました。その中で、あるいはそれ以前より「働き方」を考え変えてきた2社より登壇者をお招きし、遠隔コミュニケーションが円滑に行えるツール開発、企業内の10年間に及ぶ働き方改革およびデジタルトランスフォーメーションの経験を通じた、ワークスタイルのヒントをお話しいただきました。
メインセッション後のアフタートークでは、spatial.chatというオンラインコミュニケーションツールを利用して活発な情報交換や議論が行われました。イベントは大盛況のうちに終了いたしました。
ニューノーマル時代のリモートワークを変えていくNeWork(ニュワーク)のご紹介
大野 智史(おおの さとし)NTTコミュニケーションズ株式会社 プラットフォームサービス本部 アプリケーションサービス部 担当課長
- Withコロナの時代に会社として何ができるかを考え、コミュニケーションの会社としてメンバー間のビデオ付会話や資料共有ができるサービス”NeWork”を創造した。NTTコミュニケーションズ自身も、リモートワークの割合が3割から8割に増加するなど働き方が一変し、コミュニケーションの課題解決を目指した。
- 調査で見えてきたリモートワークの課題は「コミュニケーションの絶対量の減少」「会議時間以外の余白の消失」「新しい気づきや雑談の減少」。NeWorkはちょっとした相談や雑談など「立ち話ができるという感覚」で会話ができるデザインにした。
- プロジェクト体制のポイントは、全てリモートワークであることと、デザイン思考を用いたこと。チームビルディングの観点から情報共有をシステム化し、オフィス空間と同水準のコミュニケーションを実現。発見して、結晶化して、アイディア・コンセプトにして、作る・伝えるというデザイン思考に基づくアプローチを行った。
- 働き方をサポートするツールとして、価値創造のプラットフォームとして、コミュニティの場として使っていただきたい。
デジタルで加速する新しい働き方~富士通が挑戦するニューノーマルの働き方と未来~
松本 国一(まつもと くにかず) 富士通株式会社 エバンジェリスト
- 富士通は2010年より働き方改革を行ってきた。コミュニケーション基盤をパソコンとスマホに統合してコミュニケーションの高度化を実現するところから始まり、Web会議の普及、テレワーク勤務制度導入、働き方のDX推進と進めてきた。
- Covid-19によって「人々のニーズが次のテクノロジーを生み出し、制約があらゆる産業の常識を覆す新時代」になった。新常識の背景には「デジタル」がある。デジタル先進国である中国では、コミュニケーションはデジタル化され、商業もデジタル・オンライン化。警察や税関などの公共サービスも5G+AI、5G+顔認証などの技術で無人化を実現。デジタルへの引越しをし、未知への対応スピードをあげる必要がある。
- オフィスでの仕事は、デジタルネイティブが使っているサービスとデバイスの活用で置き換えることができる。 SNSでのコミュニケーション、オンライン会議、スマートフォンでのタスク処理。働き方のデジタルトランスフォーメーションを行い、人間中心の働き方に変えていく必要がある。
- 場所・状況に縛られない働き方が、富士通の働き方改革。ネットワークさえつながれば、環境は関係なく能力を生かしていつでもどこでも、バーチャル空間でさえも働くことはできる。5Gは、ワークスタイルをもっと自由にするものである。